最高の商品は必ずしも必要ない

東京タワーの麓のカフェにて
ムラモトヒロキです。

コーチングのメンバーを見てると何やら真剣に悩んでいる人がいます。
難しい顔をしていたので、「どうしたんですか?」と聞くと、「商品が上手く作れないんです。」
との答えが返ってきました。
良い商品を作りたいけど、どうすればいいか分からないって感じだったんですね。
これは、経営者がよく犯しがちな間違いが原因です。

良い商品、経営者にとって最高だと思える商品を作ろうとするのは素晴らしいことだと思います。
責任感の強い人ほど、良い物を作ろうとするんですね。
お客さんにとって役に立つものを提供しなければという意識が垣間見えます。
でも、それはある意味では経営者のエゴかもしれません。
自分のプライドが傷つくから、最高とは思えない商品を出して同業者から批判されたくない
みたいな感情もあったりします。
だけど、本当に大事なのは顧客にピッタリかどうかです。

例えば、安価な商品を販売していた経営者がある程度が豊かな生活を送れるように
なったとしましょう。
すると、日常的に使う物の質も上がってくると思います。
服でも、シャンプーでも、カバンでも、何でもかまいません。
しかし、だからと言って自社の商品まで自分の求めるクオリティにしたらどうなるか?
仮定としてそれまで安価な商品に満足していた顧客に対して、自分が最高だと思う商品を
提供して満足が得られるか?
というと、そんなことはないですよね?
その経営者のもとには、安価な商品で満足している顧客が集まってきていたわけです。
だから、その顧客にピッタリの商品を供給しないと客離れが起きてしまいます。
「高すぎる」と怒られてしまうかもしれません。
となると、最高の商品を提供したいというのは、経営者のエゴでしかないのです。
要するに自己満足ですね。笑

大事なのは、「最適な商品」を供給することです。
その顧客層にとって、その顧客のタイミングにとって、「最適な商品」であることが、
需要を満たすことになります。
なんでもかんでも、クオリティを追求すれば良いかというとそうでもないんですね。

あなたは、「最高の商品」を追求していますか?
それとも、「最適な商品」を追求していますか?

眞心マーケティングと眞心イノベーションを心がけていきましょう。

P.S.
顧客にとって何が最適か?
それは「リサーチ」なしには語れません。
経営者は商品を知りすぎていますし、だんだんと感覚がズレてきてしまっています。
だから、経営者であってもお客さんと触れ合うというのがとても大切なんですね。

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